■グリニッチ便り■  No.143, 2009年2月号
Japanese Gospel Church of Greenwich グリニッチ福音キリスト教会



人間が最も頑張らなければいけないこと
タイトルを聞いただけで読まないと言わないでください! グリニッチ福音キリスト教会 牧師 立石尚志

頑張れ・・・

と病気の人には言うべき言葉ではない、軽率な「頑張れ」は人に不必要なプレッシャーをかけることになるので控えるべき、禁句の人もいる、というのはすでに日本人の間で不文律になっていると思います。ですからタイトルを聞いただけで読みたくない、と反応される方もいらっしゃるかとも思いますが、聖書が教える頑張るポイントのユニークさを是非知っていただけたらと思って書いています。

それでも日本人は頑張ってしまう

 もともと「頑張る」という言葉は「我に張る」の当て字だそうですが、いかにも自分で突っ張って、耐えて努力する、というイメージがありますね。近年の不登校、引きこもりの蔓延、また生きる意味の喪失感が支配している中で、頑張らない人、頑張れない人が多くなっていることは確かですが、しかし未だに根っこの所では「頑張る」体質の人が多いのではないでしょうか。と言うのも、今でも「宗教は弱い人がすがるものでしょ」と声を残して行かれる方が多いのです。そのような考え方の裏にあるのは、何かにすがることを潔くない、人間はもっと自分で努力すべきだ、とする考え方です。それにしてもなぜ、すがってはいけないのでしょうか。子どもが自分の責任者である親にすがるように、人間が神にすがることはそんなにおかしいことなのでしょうか。

宗教は弱い人のためのものでしょ・・・その通り

 クリスチャンは「宗教は弱い人がすがるものでしょう」との訴えに対して「その通りです」と開き直ります。自分は聖書が指摘する通り、他人を傷つけ、自分を顧みず、神に逆らってきた罪人であり、神にも人にもどのような償いをしようにも償いきれず、自らを救う手だてを何一つ持っていないことを認めます。そして、神が一方的に差し出して下さる救いの手にすがり、それをありがたく頂くことしかできないことを認めるのです。その救いの御手にすがることとは、イエス・キリストが自分の罪のために死んで下さったことを信じ、イエスを主と告白して歩む決心を意味します。過去に犯した悪を埋め合わせるためのお金も修業もいりません。善行を積む必要もありません。ただ神の赦しを信じるだけなのです。こう聞くと、そんなに甘いことでどうする、努力をしないのはおかしいのでは、と思うかも知れませんが、クリスチャンの出発点は、神の一方的な恵みをただ感謝して受け入れるところにあるのです。

逆さま世界・・・MY WAYこそ罪の本質

 聖書によると、そもそも人間が罪に落ちたのは神に逆らい、神に教えられることを拒んだからなのです。その時以来、生まれて来る全ての人間は正しい方向に導いてくださろうとする神の愛の手を払いのけようとする性質を持つようになりました。罪とは神抜きに自分の力だけで生きて行けるという思い上がりであり、神の導きを拒み、MY WAYにこだわる頑なさなのです。「頑張る」「自分の力だけでやるべき」「宗教は弱い人がすがるもの」という発言はまさに罪人の最も自然な告白ということができるのです。
 人に自由意志を与えられた神は、人が頑張り、MY WAY にこだわり続けることを許されます。私たちがそのような生き方をして自分を傷つけるのをごらんになり、悲しまれ、痛みを覚えられますが、私たちが失敗し、疲れ果てることを待っておられると言ってもいいのかも知れません。どうにもならなくなって「苦しい時の神頼み」をするときに、神は喜んで、救いの手を差し伸べてくださろうとするのです。

頑張らなければいけないことは他力本願に徹すること

人は頑張ることを通してではなく、恵みによって救われます。しかし神は救われた者たちを新たな訓練に入れられます。それは罪の本質である自らの自力本願と戦い、他力本願に徹するという従順の訓練です。聖書に次のようにあります。

心を尽くして主に拠り頼め。自分の悟りにたよるな。あなたの行く所どこにおいても、主を認めよ。そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる。箴言3:5〜6

この言葉によると、「心を尽くして頑張らなければならないこと」は「主に拠り頼む」こと、つまり神にすがることなのです。頼ることを頑張る、変に聞こえますが、クリスチャンが頑張らなければならないことはまさにこのことなのです。罪人の自然な状態は、聞きたくない、従いたくない、なのです。プライドを捨て、神の御前にへりくだり、神に聞き従うことが人間にとって一番難しいことですが、この訓練を通して初めて人間は本来の成長を遂げるようになるのです。■


Culture Watch
NASA-GOOGLEとRay Kurzweil
人類の限りなき発展か終局か


OCRの発明者 Ray Kurzweil氏


 皆さんはOCR(optical character recognition)というテクノロジーを御存知だろうか。新聞の文字をスキャナーで「絵」として取り込み、パソコン上でこのOCRなるソフトで解析してワープロで編集可能な文字情報に変換する技術である。この分野の先駆者こそレイ・カーツワイル氏であり未来学の分野でもよく知られている。氏は米国の発明家であり、OCRの他、フラットベッド・スキャナーの発明、言語認識技術、文書読み上げ技術、通訳装置等の発達、その他多くの技術開発を手がけて来た実力派である。氏はこの度、NASA(アメリカ国立航空宇宙局)とGoogle(コンピューター検索サイト最大手)が未来研究のために新しく設立するSINGULARITY UNIVERSITY の主幹に抜擢されたのである。

Technological Singularity = 技術的特異点

 科学技術、科学進歩の粋であるNASAとGoogle、そして未来学大家のカーツワイル氏は一体何をしようというのだろうか?それを理解するためにはそもそも SINGULARITY という言葉がどういう意味か知る必要がある。ここではTechnological Singularity = 技術的特異点(とくいてん)のことを指している。この特異点とは、このまま加速度的にコンピューター技術が発達していくと、近い将来必ず一つのポイントがやって来る。つまり、機械が人間の脳の働きを完全にシミュレート出来るようになるポイントである。これが特異点である。この特異点以降、Artificial Intelligence = 人工知能は人間の能力を凌駕するようになり、人間の知能を増幅させるという機能を持つだけでなく、人間社会の方向性まで決定していく力になるというのだ。人工知能により、今では考えることのできない速度で進歩と変化がもたらされ、人類が現在抱える気候変動、飢餓、病気等、あらゆる問題も解決されていくというのである。
(wikipedia 技術的特異点、レイ・カーツワイル、収穫加速の法則の項をご参照ください)

SINGULARITY UNIVERSITY

 この研究施設の設立の趣旨は、ゆえに安全にこの特異点を乗り越えて行くための準備をすることにあると言っていいだろう。超人間的知性、ついに鉄腕アトム、2001宇宙の旅の時代に入るのである。今夏新しく設立されるこの学校では人工知能、ナノテクノロジー、バイオテクノロジーのコースが提供されるとのことである。楽観主義者に対し、技術者、研究者の中にはこの特異点を危険視する人々も大勢いる。人工知能が人間を越えた時に人間に危害を加えないと誰が保証できるか、というのである。手塚治虫がアトムを通して問いかけていたテーマである。とは言え、人工知能は既に一般の人が認識しているよりもはるかに深く私たちの生活に浸透しており、あらゆる方面で人工知能による生き方指南はすでに始まっている(WIIで健康管理している人もおられるはず・・・)。

究極の偶像礼拝への道

 私はやはりここで聖書に引き戻される。倫理的側面を考えなければならないからである。聖書に以下のようにある。

出エジプト20:3-4 あなたには、わたしのほかにほかの神々があってはならない。あなたは、自分のために偶像を造ってはならない。上の天にあるものでも下の地にあるものでも、地の下の水の中にあるものでも、どんな形をも造ってはならない。
ローマ1:21 というのは、彼らは、神を知っていながら、その神を神としてあがめず、感謝もせず、かえってその思いはむなしくなり、その無知な心は暗くなったからです。
ローマ1:25 それは、彼らが神の真理を偽りと取り代え、造り主の代わりに造られた物を拝み、これに仕えたからです。

 カーツワイル氏はAIに関する持論の究極の結論として、特異点を過ぎた人類/機械融合体はやがて、感情を持った巨大スーパーコンピューターを生み出し、それが究極の力と知恵とに満ちた存在となり、まさに神のごとくなるはずである(http://en.wikipedia.org/wiki/Ray_Kurzweil)と言っている。ここに描かれている姿は、究極の偶像礼拝である。神がきつく警告され、最も嫌われる罪である。人間が、自分が造りだした装置に仕え、ひざまずいている姿・・・この本末転倒した人間の姿を神はどうごらんになるか考えたことがあるだろうか。

黙示録13章の「獣の像」と「666」

ヨハネの黙示録13:14〜18 また、あの獣の前で行なうことを許されたしるしをもって地上に住む人々を惑わし、剣の傷を受けながらもなお生き返ったあの獣の像を造るように、地上に住む人々に命じた。それから、その獣の像に息を吹き込んで、獣の像がもの言うことさえもできるようにし、また、その獣の像を拝まない者をみな殺させた。また、小さい者にも、大きい者にも、富んでいる者にも、貧しい者にも、自由人にも、奴隷にも、すべての人々にその右の手かその額かに、刻印を受けさせた。また、その刻印、すなわち、あの獣の名、またはその名の数字を持っている者以外は、だれも、買うことも、売ることもできないようにした。ここに知恵がある。思慮ある者はその獣の数字を数えなさい。その数字は人間をさしているからである。その数字は六百六十六である。

聖書の最後の書物である黙示録は今のこの世の終わりについての預言の書物であるが、私は以前から黙示録13章に出てくる「獣の像」を人間が作り出す人工知能ではないか、と思ってきた。そして今回のニュースを聞いた時、ついに来るべき時代がやってきたと思ったのでこの記事を書いている。
 世界中の人々を「刻印」で管理し、売買のすべてが刻印を受けている者たちだけに許される環境は電子チップの体内埋込みが可能になった今日でなければ考えられない。AIの発達があるからこそ獣の像が話すことができるようになるのであり、神が最も嫌われ、厳しく罰せられる偶像礼拝が公然となされる時代が間近に迫っている。黙示録がさらに描き出すのは世界の一部が中央集権型経済システムで運営されている傍らで、自然災害、地震、疫病等で考えられない規模で人々が死んでゆくシナリオである。この状況は今現在、既に実現してしまっている。先進国に住む我々は、飢餓や、紛争、迫害、HIVで毎秒何人もの人が死んでいく苦しむ世界の状況をリアルタイムでテレビで眺めているのである。

技術発展のスピードは止められない

ノアの洪水後、早速人々が「バベルの塔」を建て始めた時に神がおっしゃったことは極めて重大な意味を持っていると私は思っている。神は創世記で次のようにおっしゃった。

創世記11:6-7 主は仰せになった。「彼らがみな、一つの民、一つのことばで、このようなことをし始めたのなら、今や彼らがしようと思うことで、とどめられることはない。さあ、降りて行って、そこでの彼らのことばを混乱させ、彼らが互いにことばが通じないようにしよう。」

神は人間が救われる機会も与えられず時期尚早に滅びることを願わず、核爆発の勢いで拡大しうる人類の知的能力に、言語の混乱という最も強力なブレーキをかけられ、その間にイエスの十字架と復活の御業を歴史の中に刻まれ、信じる者たちに救いの機会をくださった。しかし今や人類は英語とコンピューターいう共通言語により、一つの民、一つのことばであらゆることをし始めた。知識の爆発は今、目の前で起きている。しようと思うことにブレーキもかからなくなって来た。神の予告通りである。しかし全く甘く見られているのは、神に逆らう人間の罪性である。いずれ人間の罪深い自己中心性を抑え込むには「完璧な全体主義」が必要となって来る。それは黙示録が描き出している終末の世界そのものである。

だから目を覚ましていなさい(マタイ24:42)

マルコ13:29 そのように、これらのことが起こるのを見たら、人の子が戸口まで近づいていると知りなさい。

人の子・主イエスは、人類が自分たちのために神を作り出す狂気に陥るまさにその時に戻って来られ、世に流されずに神に従い続けた者たちを救い、同時に偶像礼拝の世を裁かれる。カーツワイル氏の予告も、聖書にある救い主の再臨も決しておとぎ話ではない。あなたは真の神、主イエスを迎える準備をするであろうか。流されて究極の偶像礼拝に飲み込まれて行くであろうか。私たちは日々、内心の自由もプライバシーも得体の知れない大きな力に少しずつ削り取られている時代に生きている。世の動きに敏感になり、神に従おう。■

■2月〜4月春の集会予定■
※ 下記以外にも週の間に、入門クラス、聖書の学び会が定期的に行われています。お問い合せください
※ 予定が変更になることがありますのでご確認ください。

4/12 (日) 1:30〜3:30pm
イースター礼拝・子供会(別紙参照)
4/25 (土)〜5/30 (土) 9:30am〜 
 キリスト教教養講座
  春コース6回・開講(別紙参照)
5/10 (日) 10:00am
 母の日記念・賛美礼拝


【定例集会】
★ 日曜礼拝 日曜/10:00〜
★ サンデースクール 日曜/11:15〜
 大人、子供それぞれのクラスに分かれます
 
【各種集会】
グリニッチ家庭集会(場所は電話で)
   3/6(金)10:00am、4/3(金)10:00am
グリニッチ聖書を読む会 金曜10:00am
  (場所は電話でご確認ください)
スタンフォード聖書を読む会
毎週水曜1:00pm 場所:井上宅
ハリソン聖書入門講座
隔週火曜 10:00am 2/17(火).3/3(火),17(火)
 場所:ハリソン長老教会
ニューヘイブン聖書を読む会
月一回木曜10:00am 場所:日比野宅
ハートフォード聖書を読む会
 月一回木曜10:30am 場所:テイラー宅
メンズ・バイブル・フェローシップ
 月一回水曜 8:00pm 荒木宅or教会
月一回土曜14:00pm 荒木宅or教会


ハーベスト・タイム:毎週金曜朝8時よりWMBCあるいはhttp://www.harvesttime.tv/にて
★日本語ウェブ放送局:BBN聖書放送 http://www.bbnradio.org/japanese/、 CGNTVインターネットTV放送 http://japan.cgntv.net/

《教会住所》グリニッチ福音キリスト教会 (Japanese Gospel Church of Greenwich)、 牧師 立石尚志
c/o St. Paul Ev. Lutheran Church, 286 Delavan Ave. Greenwich, CT 06830
《問い合わせ》 教会TEL/FAX(203)531-6450、 牧師宅TEL/FAX (203)531-1609
e-mail: jgclmi@verizon.net website: www.jgclmi.com